おもしろい!送りバントは得点を減らす「戦術」!?
ポピュラーな戦術である送りバント
実はセイバーメトリクスの分析では、非効率で、逆に得点を減らしてしまうとすら考えられているのをご存じですか?
攻撃の場面で、送りバントが採用される場面と言えば、先頭打者が出て無死一塁
次の打者が送りバントをして、ヒットを打って走者を返すことができそうな打者に繋ぐ、という戦法ですよね。
その場合でも、期待するのは「1点」です。
しかし考えてみたら、どうしても1点だけが欲しい!という場面は限られます。
試合の序盤、中盤でそういった場面はまずありえません。
(なのによく見かけますよね序盤や中盤の送りバント!)
↑↑↑ 士気が下がる!ちゅーねん!
でもセイバーメトリクスの「得点期待値(2020-22年/NPB)」によると
無死1塁では0.806 ある期待値が
一死2塁になると 0.631 に下がるんです↴
つまり、バントに成功したにも関わらず、0.175点チームの得点を減らしたと考えることができるわけです。
別の状況、無死1,2塁についても同じです。
下がり幅は先ほどの無死1塁の時より小さいですが、やはり1.386点から1.325点に下がります。
このように、送りバントは基本的にどんな状況においても得点期待値を低下させてしまいます。
え?
じゃあなぜ監督は「送りバント」をさせるの??
タイガースの犠打数は、中野が一番多くて21
次が木浪の20
坂本の18 と続きます。
チーム犠打数はセ・リーグの中でも群を抜いて多いですね。
しかも、中野、木浪というと長打は少ないものの、チーム内でも「よくヒットを打つ選手」ですよ。
そして、パ・リーグの覇者オリックスの犠打数とは大きな開きがあります。(オリックスは少ないです)
どれほどの打者なら送りバントさせたほうがいいのか?
先ほどの数値は、あくまで全打者の平均をとったものです。
実際に送りバントを命じられるのはたいていの場合、打力に乏しい打者です。(阪神に限ってはそうではありませんが)
無死一塁からの送りバントが有利になる損益分岐点は 打率.103
つまり、打率.103を超える打者であれば、送りバントではなく、普通に打つ方がよいということになります。
そんな打率の低い打者がレギュラーで起用されることはまずありませんから、あるとすればセ・リーグの9番打者、つまり投手だけということになります。
こうした研究を受けて、MLB ではバントは基本的に効果が薄いモノとの認識が完全に定着しており
2012年には0.30個あった犠打が、2022年にはなんと0.08個まで減りました。
2021年のワールドチャンプであるアトランタ・ブレーブスに至っては、2022年は1年間を通して、犠打がわずか1個に終わったほどです。
このようにセイバーメトリクスを用いて客観的に分析を行えば、どう頑張っても得点を減らすという結論が返ってくるのです。
なのになぜ阪神は犠打数が多いのか
そんなんわかりきってますやん!
クリーンアップが打たんから!ですやん!
得点力が低いから、ランナーが一人でも出たら、1点だけでも~!という気持ちで作戦をしかけるしかないんちゃいますか?
(でも結果として得点数は555点で両リーグを通じてトップなんです。なんかイメージと違うね)
2番の中野に犠打が圧倒的に多いのは、3番を打つ森下に一番期待できるからという裏返しかもしれませんねw
笑っちゃあかんけど、いや、ホンマに。
なんでルーキーにそんな多大な期待をしとんねん!って話ですよ。
中野の次に多いのが8番の木浪ですよ。
恐らくは、試合の後半になって、木浪の後ろに代打が送れるというシーンがあるからだとは思いますが
どの代打選手より、木浪の方がよく打つんですけどね。
そこんとこ、どう考えていらっしゃるのかお聞きしたいわ。監督さんに。
まぁ最後は「勝てばええねん」で今日も終わるんですけどね!
はい!めでたし!めでたし!
余談
ブログ村に更新が通知されなくなって行く久しいですが
このところ、特に酷いです。村長さん、どないかしてくださいな(;_;)
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