タイガースをよろしくお願いします
新井選手と阪神タイガース
金本さんと一緒に野球をやりたい、その気持ちが広島からのFA移籍を決断させ、2007年12月7日、阪神への入団会見を行った新井貴浩選手。
昨日のことのように思い出されますが、もう11年も前のこと、なんですね。
会見で新井選手が言った移籍理由は
2007年ごろのカープと言えばBクラスが定位置で、その年も5位でした。
一方、タイガースは？と言えば、2003年に星野仙一監督のもとで優勝し、2005年には岡田監督のもとで優勝をしていましたし、万年Bクラスだったカープと比べれば「強豪」チームだった（過去形）と言えたかもしれません。
でも新井選手がタイガースに移籍したもっと大きな理由は
だったと後に語っていましたね。
結局、最後は広島に戻って広島の一員として引退できたことは彼の選手人生の終わり方として、最善だったように感じます。
カープとタイガースは何が違ったか
これは岡田元監督も言っていましたが、阪神タイガースというチームには報道陣の数が多いです。
「ハンパじゃありません」
オリックスでもカープでも基本的には記者は一社につき一人。それがタイガースでは一社十人なんていうケースだってあります。
メディアの数が多いということは、カープであればニュースにする価値がないようなことでも、でかでかと報道されることを意味します。
またファンの気質もカープとタイガースでは若干違うそうです。
以下は新井さんの著書からの抜粋です。
カープのファンもタイガースのファンも、ほかのチームのファン以上に熱狂的であるという点では遜色はない。東京ドームは別として、神宮球場でも横浜スタジアムでも、カープの試合があるとき、タイガースの試合があるときは、三塁側スタンドから客席が埋まっていく。動員も非常に多く、どちらのホームかわからなくなるほどだ。
ただ、カープ時代はファンの人からは「がんばってください」「応援してます」と声をかけられるのがほとんどだった。ところが、タイガースに来たら、こんなふうに声をかける人が多かった。
「タイガースをよろしくお願いします」
「よろしくお願いします、ってどういう意味だよ？」
最初は面食らった。
なんとなくわかったのは、カープのファンがカープに対して「自分たちのチーム」という意識を強く持ちながらも、自分はあくまでもファンであると認識しているのに対して、タイガースのファンは、ひとりひとりがタイガースを自分の人生に重ね合わせ、なおかつ自分が「監督」になったつもりでチームを見ているということだった。だから、チームと自分が一体化する。生活の一部になる。それで「よろしく」ということになるのだろう。
ただ、このことは、自分たち選手にとっては非常に大きな力となる一方で、このうえないプレッシャーにもなる。
「これは気合を入れていかないと大変なことになるぞ」
あらためて思い直したものだ。引用:「阪神の四番」新井貴浩著51ページ
チームと自分が一体化する
生活の一部となる
これは的を得ていて笑えます！
タイガースをよろしくお願いします
タイガースファンからそんな声援を受けた新井選手でしたが、2012年オフに恩師である金本氏が引退して阪神を去ると、その2年後の2014年オフには自ら申し出て自由契約となり、広島に（推定年俸2000万円で）復帰します。
新井さんには、もっとタイガースをよろしくお願いしたいと思っていましたが、その願いは叶うことなくライバルチームで容赦なく活躍されたのは記憶に新しいです。
これは結局、新井さんには広島の水が合っていたってことなんでしょう、と思います。
それだけタイガースとカープでは球団の体質（水）が違うってことの表れとも言えますね。
ドラフト1位で入団してきた選手に
「タイガースをよろしくお願いします」とは言いません。
やっぱり「がんばれ！」でしょう。
じゃあ西選手は新井さんみたいに
「タイガースをよろしくお願いします」と声援を送られるのでしょうかね。♪(*￣ー￣)ｖ
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あとがき
新井さんは来年からはどんなお仕事をされるのでしょうか、ちょっと楽しみでもあります。
金本さんと新井さんの師弟によるＷ解説なんてのも、面白いんじゃないですか？(笑)
そして、今シーズンまでは極力聴かずに避けていた(w) 岡田さんの解説がメッチャ楽しみになっているのは言うまでもありません。
けど
口癖の「だからぁ～」は減らした方がいいと思いますよ！
「だからぁ～」の後の無言は特にやめてくださいね！
